馬場雄二シリーズ

「漢字遊びの魅力」

 子どもの頃、単調で強制的な漢字の授業に対する反発から好きではなかった「漢字」が、形やデザインの視点から興味の対象になり、いつのまにかライフワークの一つにまでなってしまいました。

 最初の漢字ゲーム「漢字博士」は、銀座ソニービルで1976年に発表しました。「へん」と「つくり」を組み合わせるゲームですが、いざとなると組み合わせの正誤の判断に戸惑ったり、カードによる「組み合わせ力」に差があったりし、会場でも盛り上がり、商品化され、あっというまにミリオンセラーになって「おもちゃ大賞」まで受賞してしまいました。

 その後、奥野かるた店さんと出合い、かなりわがままを言わせてもらいながらシリーズ化したり、文字絵をデザインした「ことわざカルタ丸」や、熟語や慣用句をモチーフにしたゲーム類はすでに30種類にもなりましたが、共通して漢字特有の表意性と形の興味ある奥深さに魅了され、「読む」より「見る」漢字にデザインしてきました。

 老若男女を問わず楽しめる漢字ゲームを、今後も制作していきたいと思っています。

馬場雄二

2023年馬場雄二

馬場雄二
1938年生まれ、長野県上田市出身。
東京芸術大学大学院(第1期生)。
ヴィジュアルデザイナー・東北芸術工科大学名誉教授。
馬場雄二デザイン研究室代表。
文字やデザインを学びの視点から創作・研究する。
パズル:「漢字博士」「ことわざカルタ丸」「漢字の宝島」など30数種類。
著書:「漢字のサーカス」(岩波書店)、「錯視図典」(講談社)など30数冊。
テレビ・ラジオ「世界一受けたい授業」(日本テレビ)「ラジオ深夜便」(NHK)など。

連載:「朝日新聞」「産経新聞」に20年間連載。
教科書:「中学美術」「小学国語」に多数掲載。
受賞:白川静 漢字教育賞特別賞、グッドデザイン賞など。